東海地方をはじめ、様々なエリアで歯科医院に
レセコンソフトの販売・保守管理をしている株式会社オピックス
歯科業界に旋風を巻き起こし続けるオピックスの出発点とは

挫折からスタートして分かった「この会社の在り方」

【インタビュアー】
オピックスとはどんな会社かを知りたいと思います。
まずは、オピックスを起業したきっかけを教えてください。


【大井】
元々、自分の父親が商売をやっていたので、小さい頃から将来自分で会社をやるということは小さい頃から元々あったのだと思うけど、その時はオピックスを企業しようとは思ってなかったんですよね。
父親の会社で働いていたこともありましたが、父親も元気だし、父親のカゴの中に納まっている必要もないなぁって、生意気なことばかり考えていました。
自分で柱をひとつ創っていこうと思っていた矢先に、大学時代の時の教授が働いているメーカーの株式会社オプテックから、名古屋のエリアで代理店をやって欲しいと依頼があったことがきっかけなんです。
ただ打診されてから半年くらいは迷いに迷って、やらないつもりで断ることも考えていましたが、自分の状況と商売としての魅力を考えた時に改めてやってみようと思いました。


【インタビュアー】
そのようなきっかけがあったんですね。
オピックスという名前の由来はなんですか?


【大井】
父親の会社で「OOI PLANNING DESIGNING CONSULTANTS」という文字を「OPIX」というデザインにして使ってたんで、父親の会社との唯一のつながりってことで、オピックスという会社名にした。
父親には勝手に使いやがってと怒られたんですけどね(笑)


【インタビュアー】
会社の名前を貰うということは尊敬する父だったんですね。
大学時代の教授や父親の会社で働いていたこと、「つながり」を大切にしているからこそ、オピックスという会社が生まれたんですね。
起業した頃のオピックスはどのような感じだったんですか?


【大井】
27歳になる年に起業をして、元々営業をやっていたし、結果を出してきた実績もあったから、何をやってもうまくいくだろうなって自信がありました。それで、安易に会社をスタートしたんです。
実際にやってみて、1年目で立てていた売上・顧客の伸び率が目標の10分の1の結果しか出なくて、大赤字!銀行や国金からも融資をしていただいて、今があります(笑)


【インタビュアー】
大井社長が挫折する姿が想像できません。。。(笑)
会社を始めたころから好調なスタートだと思っていました。
今では、300件以上の歯科医院さまが顧客になっていますね。
事業を軌道に乗せるためにどのような背景があったんですか?


【大井】
1年目は本当に自分の経営の下手さがすごく浮き彫りになって、2年目は、事業内容を様々な人に見てもらって、中でも銀行の方に、「先のある会社なので是非一緒にやらせてください」と背中を押してもらえたことによって2年目を続けられたことを凄く感謝しています。 2年目はちょっとだけ黒字になったのかな?たしか。。。
ただ、自分の目標よりまだまだ下回っていて、そんなこんなで「この会社の在り方」ということを1年目・2年目で少し理解してきました。
3年目ではそれが上手く噛み合ってきて、すごく順調に事業が進み始め、10年間ずっと成長し続けてこれました。

会社を創るのは「人」だと深く重く考え始めた

【インタビュアー】
今では多くの役員・社員が活躍していますが、オピックス設立は当初2人で会社を初められたそうですね。


【大井】
そう、最初は2人の役員でスタートしました。
しばらくして1人、また1人と社員が増えて行きましたけど、オピックスが10年経って今も存続しているのは、初年度からいるメンバー2名が本当に頑張ってくれているから。
それを感じたのが5年目くらいですね。
この2人がいなかったら今の会社は無いなと思ったのが率直な意見です。
その時に改めて会社を創るのは「人」だな、と深く、重く考え始めました。
会社を創るのは「人」ということは、人を大切にしていけば会社が盛り上がっていくという信念を持ち始めました。これは今でもブレない信念の1つです。


【インタビュアー】
オピックスにとって人は財産なんですね。
社長は人のどのような所に目を向けていますか?
また、オピックスで働く人に必要な要素ってありますか?


【大井】
一番は、素直な人間。
どれだけスキルが高くても、人の和を乱すような発言を平気で言う人、自分のことしか考えてないような人はNGだと思います。
組織・チームワークでやっている仕事なので、働いている人同士が仲良く、助け合える人であって、相手の事を考えられ、そしてそれらを受け入れるために素直である必要がありますね。何かを学ぶにしても、何かを実現するにしても、素直な気持ちがなければ成長していかない。そう私は思います。
逆に素直でなければ成長の妨げになってしまう。
僕が見ているのは素直かどうかかな。


【インタビュアー】
素直さは人として重要な要素ですよね。
会社で働くということは仕事だけではなく、人とのコミュニケーションが必要不可欠ですしね。
素直でまっすぐな人ほど、仕事もプライベートも充実している気がします。
オピックスでは女性の社員も活躍していますね。
女性の役員を起用していると伺ったのですが、それによって良かったこと等ありますか?


【大井】
僕の率直な感想は、女性の方が仕事ができるっていうイメージが強いんで、男性は粘り強く頑張るかな、ある程度経験を積んだら、得意とする分野が増えていくんだろうなぁと感じますね。
ただ、男性だけ出世をしていくとか、給料も高くなっていくというのが、おかしな話だなって、女性も輝いて活躍できるステージをつくりたかったんだです。
ちょうど役員に迎え入れたいと思ったメンバーがいたので、女性役員を同時に2名起用しました。女性だから、男性だからという事よりも、人として一生懸命仕事をしてくれている人を応援したいですね。

会社を創るのは「人」だと深く重く考え始めた

【インタビュアー】
一人ひとりにしっかりと目を配ってくれている社長・上司・仲間がいるからこそ、オピックスでは頑張り次第で誰もが輝けるチャンスがあるんですね。
僕もそれが中小企業での強みだと感じます。活躍できる場所や仲間は自分から捕まえにいくことに意義がありますね。
今年で創立10周年を迎えるにあたり、今後のオピックスはどんな会社になっていくのでしょう?


【大井】
これから、というか・・・会社としてはずっと一貫して思っていることは、「家族」のような関係。
本当の家族までいかなくとも、相手のことをちゃんと考えて仕事ができ、わいわいやれるような環境下にしたいですね。
じゃあわいわいするのが苦手な人でも、苦手だからダメではなく、そうではなくて、苦手な人がいるから気遣いができる人がいると思うんです。
色んな人間がいて、色んな人間がそれぞれ自分と違った人間を刺激し合って、人としての成長があるような会社にしたいなぁと思います。
どこまで行っても人で維持している会社なんですよね。


【インタビュアー】
家族のような会社を目指しているという事ですが、具体的にはどのようなことを思っているのでしょう?

【大井】
例えば、自分の家族が会社を辞めるってなった時に心配すると思うんです。
家族が顔色が良くなかったり、疲れている顔をしていたり、心配するよね。


【インタビュアー】
ええ、そりゃ心配になりますよ。
どうしたの?大丈夫?って声が自然に出て来ますね。


【大井】
僕は以前、大企業と言われるような会社に勤めていたんだよね。
7,000人くらい従業員がいる会社。
言い方は悪いけど、その中の一個の歯車として仕事をしていたし、多分出世コースに乗っていた人間だったと思う(たぶん・・・)
でも、父親の仕事の事を考えて、一緒に仕事がしたいと思って辞める意思を伝えた時に、最初の方はずっと止められていたんだけど、いざ辞める日には自分がいなくても会社が回るような体制がサッとつくり上がっていて、辞めた後にはすごく「あれ?なんだこれ」と思った事があるんです。
穴が空くどころか、初めから何も無かったのように仕事が遂行されていた。
その時に自分って何なんだろうなって。
どうせ人生の半分以上を仕事に費やすのであれば、楽しくってことはもちろん、人間関係もちゃんとつくっていけるような会社が良いと思いましたね。
過去の経験があるからこそ、家族のようなという表現を使ってるかな。ただ、今経営をしている自分からすれば、誰が辞めても問題なく社業が回っていく環境を創ることの方が大変で羨ましいですけど(笑)


【インタビュアー】
そのような経験があったからこそ、人を大切にしていくことを実現しているんですね。
仕事をするためだけに会社に通うのでなく、人と人がつながりをもてる会社は良いですね。
楽しいことがあったから同僚に話してみよう、プライベートで悩みができたから上司に相談してみよう、みたいな。
色々なことを共有できる場所があると人って安心できますよね。
社長として・会社としてはこの先どのようになっていきたいですか?


【大井】
社長としては、社員のことだけを考えて言えば、残業が少なくて、もしくは残業があっても楽しみながらやれるような環境。
なるべくみんなが早く帰れて、他の会社よりも少しだけで給料が良いとか、待遇が良いっていうような環境を提供していきたいっていう目標はありますね。
会社として取り組んでいきたいこととしては、中小企業で一番福利厚生の良い会社を目指してます。
ただ、現時点の福利厚生を見てもらえば他よりもいいのはわかってもらえると思うけど、私がやりたい理想からすると実はまだ10%も遂行できてはいないんです。一つひとつ、良い環境をつくっていきたいと思ってます。
それをやるには人が重要になってきて、人の厚みができてくると、加速すると思ってます。
一緒に会社を創っていってくれる人っていうのは、僕にとっての心の支えになっていると感じます。

就職活動を頑張っている方へメッセージ

【インタビュアー】
やはりオピックスの本質というか、大事なのは人なんですね。
オピックスがどのような会社なのか、どのような会社を目指しているのかが伝わりました。
社長の経験や人間性があるからこそ、会社も自然とそうなっていくんですね。
最後に、就職活動を頑張っている方へのメッセージをお願い致します。


【大井】
今は景気が良くなってきているので、企業は良い人はどんどん採用していくと思うんですけど、こういう時だからこそ、自分のスキルを再確認して、今までやってきたものを自信持って励んでもらいたいですね。
ただひとつ言えるのは、不景気になったら切られるという事がない会社に行ってほしいなぁと思います。人は道具じゃないからねえ。 不景気になったけど、働く側も経営者も一緒になって協力していこうと思えるような会社ならば人も大事にしてくれるだろうし。
条件面だけで選んでていても、それはずっと保障されるものではないので、会社の精神性を見極めて、自分がそこの会社で頑張っていけると思えるに、妥協せず見つけてもらえれば必ずいい会社が見つかると思います。